第
第
2
2
章
章
都
都
市
市
の
の
特
特
性
性
と
と
緑
緑
の
の
現
現
況
況
・
・
課
課
題
題
2−1
都市の概況と特性
2−2
緑の現況
2−3
緑のまちづくりに関する市民意識
10
(1)都市の概況 ①立地・面積
本市は、山梨県の北西部に位置する面積約 7 1 .9 4 k m
2
の都市で、山梨県の面積の 1 .6 %を占めています。 行政区域は、南北方向に細長く伸びた形(東西約 3 k m 、 南北約 2 0 k m )をしており、甲府市・南アルプス市・韮 崎市・北杜市・昭和町の 4 市 1 町と接しています。
②地形・水系
本市の地形は、山地・丘陵地・台地・平地で構成されています。
市の北部は茅ヶ岳・曲岳・太刀岡山などの標高 1 ,7 0 0 m級の山々が連なる山地で占 められており、中部は山地の裾野の標高 3 0 0 ∼ 5 0 0 mに丘陵地が広がり、南部は赤 坂台地と甲府盆地の底部にあたる平地で形成されています。
また、河川は、甲斐駒ケ岳を水源域とする釜無川のほか、荒川、貢川、塩川、亀沢川、 鰻沢川、六反川、東川、坊沢川などが北から南に向かって流れています。
一方、地質は、北部の山地に火山噴出物や火山性岩石、中部に堆積物、南部の釜無川 扇状地に空隙の多い礫層が分布しています。
2−1
都市の概況と特性
図 2 - 1 行政区域
図 2 - 2 地形構造 図 2 - 3 地質構造
黒富士火山噴出物
更新世堆積物
図 2 - 5 甲斐市の人口の推移
(S4 0 ∼H1 7 は国勢調査、H2 0 は住民基本台帳等)
③植生
本市は面積の約 4 割が森林に被われていますが、大部分は代償植生*11で占められてお り、茅ヶ岳東側斜面及び曲岳南側斜面には、ブナクラス域*12の代償植生であるクリ−ミ ズナラ群落*13が見られるほか、山地から丘陵地に移行する地域では、農用林としての利 用が図られてきたクヌギ−コナラ群落*14が分布しています。
また、古くから人手が入ってきた尾根筋にはアカマツ植林、沢筋や比較的傾斜が緩い 斜面には、カラマツ植林、スギ・ヒノキ植林が見られます。
この他、わずかに見られる自然植生として、秩父多摩甲斐国立公園地域内にアカマツ 群落があります。
④人口
本市の人口は、昭和 4 0 年代より 人口の増加傾向が続いており、平成 2 0 年には約 7 4 ,3 0 0 人に達してい ますが、近年は社会増・自然増とも に低下の傾向が見られ、伸び率が鈍 化し、一部の地区では人口の減少が 見られます。
用語の解説
*11 代償植生(⇒P115)
人
60,765 71,706 27,075 23,352 34,986 45,337 54,291 66,628 74,062 74,272 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000
S 40 45 50 55 60 H2 7 12 17 20年
図 2 - 4 植生図
アカマツ群落
クリ- ミズナラ群落
クヌギ- コナラ群落
(ヤマツツジ- アカマツ群落を含む) 常緑針葉樹林
(ウラジロモミ植林、シラビソ植林) アカマツ植林
スギ・ヒノキ植林
12
図 2 - 7 人口の年齢別構成の推移
15.93 16.86 18.29 21.13 24.97 26.95 68.77 70.43 70.99 67.21 67.21 65.77 15.29 12.67 10.70 9.04 7.82 7.12
0% 20% 40% 60% 80% 100%
H17 H12 H7 H2 S60 S55
15歳未満 15∼64歳 65歳以上
産業別就業者の人口構成では、第1次 産業就業者が 3 .4 %、第2次産業就業者 が 3 3 .1 %、第3次産業就業者が 6 1 .9 % で、2 0 年前と比べて、第1次及び第2 次産業就業者の減少と、第3次産業の増 加が見られます。就業者の約6割は、市 外へ就業しています。
また、人口の年齢別構成の推移を見る と、1 5 歳未満の人口比率は減少する一 方で、6 5 歳以上の人口比率が増加して おり、本市においても緩やかな高齢化が 進行しています。
⑤土地利用
本市の土地利用は、農用地・森林・河 川 な ど の 自 然 的 土 地 利 用 が 約 6 割 、 宅 地・道路などの都市的土地利用が約4割 となっています。
自然的土地利用の約 7 割は、北部を中 心に広がる森林・原野が占めており、都 市的土地利用は、中部から南部にかけて の地域にまとまっています。
また、市街地やその周辺部は、宅地と 農地が混在しており、市街地周辺部の一 部には宅地の進行が見られます。
表 2 - 1 土地利用の構成
土地利用 面積(h a ) 構成比(%)
農 用 地 1 ,0 2 2 .0 1 4 .2
森 林 ・ 原 野 3 ,1 4 4 .0 4 3 .7
水 面 ・ 河 川 ・ 水 路 1 8 7 .0 2 .6
自 然 的 土 地 利 用 計 4 ,3 5 3 .0 6 0 .5
宅 地 9 9 3 .0 1 3 .8
道 路 4 1 7 .0 5 .8
そ の 他 1 ,4 3 1 .0 1 9 .9
都 市 的 土 地 利 用 計 2 ,8 4 1 .0 3 9 .5
合 計 7 ,1 9 4 .0 1 0 0 .0
第1次甲斐市総合計画
図 2 - 6 産業別就業者の割合の推移
(国勢調査)
% 9.0 51.3 39.7 61.9 3.4 33.1 0 10 20 30 40 50 60 70
第1次産業 第2次産業 第3次産業
昭和60年
14 ⑥交通
本市の交通体系は、JR中央本線、中央 自動車道、中部横断自動車道、国道 2 0 号、 国道 5 2 号、主要地方道甲府南アルプス線、 主要地方道甲斐中央線を骨格とし、これに 県道等が結びついて構成されています。
ただし、市を東西につなぐ交通軸が強い 一方で、南北につなぐ交通軸は、主要地方 道甲斐中央線と、これにつながる県道敷島 竜王線の 1 つのル−トに限られています。
また、JR中央本線の竜王駅・塩崎駅、 中央自動車道の双葉スマートインターチェ ンジがあり、交通アクセスに恵まれた地域 であります。
一方、バスについては、甲府駅や甲府盆 地西部地域との間で複数の路線バスが運行 されているほか、高速バスの停留所も点在 しています。
⑦都市計画
都市計画に関しては、行政区域面積の約 4 0 % にあたる 2 ,8 5 4 h aが都市計画区域で、 甲府都市計画区域と韮崎都市計画区域の 2 つの都市計画区域が設定されています。
このうち、竜王・敷島地区は甲府都市計画区域の一部(1 ,9 5 0 .0 h a )を構成し、その 約 6 1 %にあたる 1 ,1 9 5 .9 h aが市街化区域*15となっています。
また、双葉地区は韮崎都市計画区域の一部(9 0 4 .0 h a )を構成し、その約 2 6 %に あたる 2 3 3 .6 h a が未線引きの用途地域*16となっています。
注)甲府都市計画区域は、本市の竜王・敷島地区と甲府市、中央市、昭和町で構成されて
おり、その全体面積は 1 2 ,5 1 9 h aです。
韮崎都市計画区域は、本市の双葉地区と韮崎市で構成されており、その全体面積は
3 ,6 8 5 h aです。
区 分 面 積 摘 要
行 政 区 域 7 ,1 9 4 .0 h a
都 市 計 画 区 域 2 ,8 5 4 .0 h a 行政区域の約 4 0 %
甲 府 都 市 計 画 区 域
( 線 引 き 区 域 )
市街化区域 1 ,1 9 5 .9 計
市街化調整区域*17 7 5 4 .1 1 ,9 5 0 .0 h a
竜王・敷島地区
韮 崎 都 市 計 画 区 域
( 未 線 引 き 区 域 )
用途地域 2 3 3 .6 計
用途地域外 6 7 0 .4 9 0 4 .0 h a
双葉地区 表 2 - 2 都市計画区域の構成
用語の解説
*15 市街化区域(⇒P114) *16 用途地域(⇒P116) *17 市街化調整区域(⇒P114)
16
(2 )甲斐市の都市特性
①森林地域、農業地域、市街地地域に区分される土地利用 南北に長細く伸びる本市の地形構造は、北部
の山地、中部の丘陵地、南部の平地(台地と釜 無川の扇状地)に区分されますが、この地形構 造にほぼ沿った形で土地利用がなされており、 北部の山地は森林地域、中部の丘陵地は農業地 域、南部の平地は市街地地域(一部農業地域を 含む)として森・里・まちの環境が形成されて います。
②人口の増加と若い世代が比較的多い人口構成
本市の人口は、増加傾向が続いているものの、山梨県の全体平均伸び率 1 .0 4 倍をわ ずかに上回っている程度であり、伸び率は鈍化しています。
年齢別の人口構成では、1 5 歳未満の人口減少率、6 5 歳以上の人口増加率ともに、県 の全体平均よりも緩やかに推移しており、若い世代が比較的多い人口構成が維持されて います。
14.4 15.9 15.5 16.9 16.6 18.3 18.3 14.1 63.8 68.8 64.9 70.4 66.3 71 66.8 69.8 21.9 15.3 19.5 17.1 10.7 14.9 9.1 12.7
0% 20% 40% 60% 80% 100%
山梨県 甲斐市 山梨県 甲斐市 山梨県 甲斐市 山梨県 甲斐市
平1
7
平1
2
平7
平2
0∼14歳 15∼64歳 65歳以上 平 2
平 7
平 12
平 17
図 2 - 1 3 人口構成の推移(国勢調査)
倍
1.00 1.10 1.22 1.04 1.04 1.03 1.18 1.00 1.00 1.05 1.10 1.15 1.20 1.25
平2 7 12 17年
山梨県 甲斐市
図 2 - 1 2 人口の伸び率(国勢調査)
図 2 - 1 6 都市拠点と地域拠点
③甲府都市圏の近郊住宅都市
本市の竜王・敷島地区は、甲府都市計画区域の一部で、歴史文化や商業圏域など様々 な面において、甲府市との結びつきが強く、甲府市近郊の住宅都市として発展してきま した。
また、市民の市外への通勤・通学率は6割を超えています。そのうちの約 5 割が甲府 市、約 3 割が韮崎市・南アルプス市・昭和町の隣接市町、残り 2 割がその他の都市とな っています。
④複数の拠点の存在
本市には竜王・敷島・双葉庁舎などを中 心とする公共施設集積地と、双葉スマート インターチェンジがあり、地域拠点を形成 しています。
また、J R 竜王駅周辺は、都市機能が集積 する新しい都市拠点の形成に向けたまちづ くりを進めています。
図 2 - 1 5 市民の通勤・通学の状況
(H 1 7国勢調査)
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100%
市内で通勤・通学
37.4%
市外へ通勤・通学
62.6%
甲府市
48.5%
韮崎市
10.8%
南アルプス市
9.8%
昭和町
9.4%
その他の都市
21.6%
18
図 2 - 1 7 観光レクリエーション施設の分布
⑤年間 5 0 0 万人が訪れる観光レクリエーション地域 市内には、様々な自然景観や観光集客施設が 分布しており、本市を訪れる観光客の数は、年 間約 5 0 0 万人に達しています。
観光客の大部分は、昇仙峡方面への利用客と 考えられますが、茅ヶ岳・太刀岡山などの景勝 地、甲斐敷島梅の里クラインガルテン、温泉施 設、ふるさと自然観察路、民間のワイナリー、 ゴルフ場、オートキャンプ場、つり堀などの観 光レクリエーション施設にも、多くの人が訪れ ています。
⑥豊かな自然・歴史文化資産の存在
市内から富士山や八ヶ岳などの雄大な景色が 眺望できるほか、広がりのある森林地域、釜無 川や荒川などの河川を有しており、豊かな自然 に恵まれています。
また、古代より人々の生活が営まれ、中世は 「甲斐国」としての歴史を経た地域であるため、 郷土の歴史を伝える文化財(建造物、史跡、名 勝、天然記念物、有形民俗文化財)などが多数 分布しています。
主なものとしては、国指定文化財の御岳昇仙 峡・光照寺薬師堂付厨子、県指定文化財の慈照 寺山門・天狗沢瓦窯跡、市指定文化財の松尾神 社本殿・勝山の古戦場・大塚古墳・亀沢の船石 などがあります。
⑦充実した公共施設
市内には、庁舎、小中学校、幼稚園・保育所、 公民館等をはじめ、スポーツ施設・文化施設・ 福祉施設・病院・図書館・温泉・民俗資料館な どの公共公益施設が多数立地しています。
主なスポーツ施設としては、釜無川スポーツ 公園・玉幡公園・敷島総合公園・双葉スポーツ 公園などがあります。
⑧地震・土砂災害の危険性を有する地域
本市は、東海地震に係る地震防災対策強化地 域*18に含まれています。
北部の火山性山地は、地形の解析が進み軟弱 であることから崩壊地が多く見られ、この一帯 では、土砂災害の発生が懸念される土石流危険 渓流や土石流危険区域が見られます。
また、釜無川の上流で 1 0 0 年に一度程度の 大雨が降り、信玄橋下流の堤防が破堤した場合 は、竜王地区の大部分が浸水すると想定されて います。
用語の解説
*18 東海地震に係る地震防災
図 2 - 2 0 災害危険要素の分布
(甲斐市洪水ハザードマップ)
20
⑨健康スポーツを楽しむ市民の存在
本市では、赤坂台総合公園・玉幡公園などの都市公園や運動施設を利用して、多くの 市民がウォーキングや水泳などの健康スポーツを楽しんでおり、平成 1 9 年 1 0 月に実 施した「甲斐市健康に関する意識・生活アンケート」では、次のような結果が示されて います。
・健康の維持・増進のための意識的な運動を「いつも心がけている人」は 2 6 .5 %で、4 人に 1 人です。
・1日 3 0 分以上の運動を週に2回以上行っている運動習慣のある人は 3 4 .3 %で、3 人に 1 人です。
・運動を行うためにどんなきっかけが必要ですかという質問では、「体育館やウォーキン グロード、公園などの整備やその充実」が 2 6 .5 %で、最も高い値を示しています。 ・運動や食生活等の生活習慣の改善に既に取り組んでいる人の割合は 1 8 .5 %、改善の
意向のある人の割合は 4 6 .5 %となっています。
(甲斐市健康に関する意識・生活アンケート調査 平成 1 9年 1 0 月)
図 2 - 2 1 運動習慣のある人の割合 図 2 - 2 2 生活習慣の改善に取り組んでい
る人の割合
%
33.0
20.7
49.3 45.1
34.5
23.4 34.3
0 10 20 30 40 50 60
全体 20代 30代 40代 50代 60代 70代以上
%
59.4
49.1
41.2 41.9
26.1 56.4
46.5
0 10 20 30 40 50 60 70
第 2 章 都市の特性と緑の現況・課題
2−2
緑の現況
農地 23.1%
森林 71.1% 水面
4.2%
公園等 1.6%
緑以外 38.5%
緑 4,423.2ha
61.5%
緑 298.7ha
20.9%
緑以外 79.1%
農地 80.9% 森林
5.4% その他の
自然地 8.5%
水面 3.0%
公園等 2.2% 農地 55.0%
森林 11.7% 水面 13.7% その他の
自然地 14.7%
公園等 4.9%
緑以外 54.9%
緑 1,286.6ha
45.1%
(1)緑の量と分布
行政区域における緑の量は 4 ,4 2 3 .2 h a で、行政区域面積の約 6 1 .5 % を占めていま す。本市の緑の主体は北部を中心に広がる森林で、行政区域の緑の 7 1 .1 %に達してい ます。
また、都市計画区域における緑の量は 1 ,2 8 6 .6 h a で、都市計画区域面積の 4 5 .1 % を占めています。都市計画区域内の緑の内訳は、農地が 5 5 .0 %、水面が 1 3 .7 %、そ の他の自然地が 1 4 .7 %、森林が 1 1 .7 %で、農地が都市の緑を支える大きな要素とな っています。
市街地における緑の量は 2 9 8 .7 h a で、市街地面積の 2 0 .9 % を占めています。市街 地においても農地が 8 0 .9 %を占め、市街地の緑に重要な役割を果たしています。
なお、市街地内に分布する農地では、水田と畑地が約6対4の割合となっています。
(行政区域) 緑の量と割合 緑の内訳
(都市計画区域)
22
行政区域 都市計画区域 市街地 区分 面積
(h a )
割合 (%)
緑の構成 (%)
面積 (h a )
割合 (%)
緑の構成 (%)
面積 (h a )
割合 (h a )
緑の構成 (%) 農 地 1 ,0 2 2 .0 1 4 .2 2 3 .1 7 0 6 .7 2 4 .8 5 5 .0 2 4 1 .1 1 6 .9 8 0 .9 森 林 3 ,1 4 4 .0 4 3 .7 7 1 .1 1 5 0 .9 5 .3 1 1 .7 1 6 .2 1 .1 5 .4 水 面 1 8 7 .0 2 .6 4 .2 1 7 6 .7 6 .2 1 3 .7 8 .8 0 .6 3 .0 そ の 他 の
自 然 地
- 0 .0 0 .0 1 8 9 .6 6 .6 1 4 .7 2 5 .4 1 .8 8 .5 公 園 等 の
施 設 緑 地
7 0 .2 1 .0 1 .6 6 2 .7 2 .2 4 .9 7 .2 0 .5 2 .2 計 4 ,4 2 3 .2 6 1 .5 1 0 0 .0 1 ,2 8 6 .6 4 5 .1 1 0 0 .0 2 9 8 .7 2 0 .9 1 0 0 .0
注)・行政区域の緑の面積は、第1次甲斐市総合計画における平成 1 5 年の土地利用面積に、公園
面積を加えた値です。
・都市計画区域及び市街地の緑の面積は、平成 1 9 年の都市計画基礎調査面積における農地・
森林・水面・その他の自然地に、公園面積を加えた値です。
・表中の割合は、それぞれの区域面積に対する緑の面積で、表中の緑の構成は、それぞれの区
域ごとの緑の全体量に占める割合です。
(2)緑の現況 ①森林
森林の構成は、クヌギ・コナラなどの二次林が約6割(約 1 ,8 0 0 h a )、アカマツ・ス ギ・ヒノキ・カラマツなどの植林が約4割(約 1 ,2 0 0 h a )占めています。
また、昇仙峡付近には、天然林のアカマツ群落が見られるほか、丘陵地の一部にアカ マツ林やスギ・ヒノキ・カラマツ植林が分布しています。
このうち、アカマツ林については、地球温暖化の影響などによりマツクイムシの生息 域が北上し、被害の増加がみられます。
②農地
農業は果樹や稲作を中心に展開されていますが、丘陵地などでは、ぶどう・梅・桃・ サクランボなどの果樹栽培や棚田での稲作、平地などでは、稲作や野菜栽培などが行わ れています。
また、市の特産品としては、「梅」や「やはたいも」などが生産されています。 ただし、農地については、産業構造の変化や農家人口の減少などに伴い耕地面積が減 少しています。
さらに、市街地においては、急速な宅地化の進行に伴い細分化した農地と宅地が混在 しています。
③市街地の緑
市街地には、公園、街路樹、河川、学校等の公共施設の植栽地、農地、社寺林、屋敷 林、住宅や企業用地の植栽地などの様々な緑が見られます。
このうち、住宅や企業用地については、「生け垣・花壇設置補助事業」*19や「生け垣・ 花壇等コンクール」*20などを通して緑化が進んでおり、美しい花や緑を持つ民有地が増 えています。
また、公園や公共施設などについては、緑化基準に基づく緑化を行ない、適正な維持 管理に努めているほか、地域や道路沿いなどでは、市民活動に支えられた花植えや水や りなどの緑化活動が広がり、花と緑による美しい景観が維持されています。
緑の豊かな住宅地 特産品のやはたいも
ha
1,369
1,000 1,271
0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600
平7 平12 平17年
図 2 - 2 4 耕地面積の推移
24
(3)都市公園等の整備状況
平成 2 0 年3月末現在の都市公園整備面積は 4 5 .3 4 h a で、市民 1 人当たりの整備 量は 6 .1 ㎡となっています。また、都市公園以外の公園・広場を加えた整備量は 7 0 .6 5 h aで、市民 1 人当たりの整備量は 9 .6 ㎡です。
身近な公園としては、街区公園、近隣公園に加えて、市立公園やその他の公園・広場 が整備されています。
主要公園としては、赤坂台総合公園、敷島総合公園、玉幡公園、釜無川スポーツ公園 があり、多くの市民に利用されています。
このうち、都市公園については、身近に街区公園や近隣公園などを持たない市街地の 区域が見られるほか、公園や広場については、改善を必要とする施設が見られます。
区 分 種 別
箇 所 数
(箇所)
合 計 面 積
(h a )
備 考
街 区 公 園 4 0 .9 2 名取公園、篠原街区 1 号・2 号・3 号公園
近 隣 公 園 5 5 .7 5
竜王中部公園、竜王南部公園、竜王北部公園、
信玄堤公園、中下条公園
地 区 公 園 1 3 .1 1 玉幡公園
総 合 公 園 2 1 7 .5 6 赤坂台総合公園、敷島総合公園
運 動 公 園 1 1 8 .0 0 釜無川スポーツ公園(西八幡公園を含む) 都 市 公 園
小 計 1 3 4 5 .3 4
市 民 1 人 当 た り 整 備 量 6 .1 ㎡/人 4 5 .3 4 h a /7 4 ,0 0 0 人= 6 .1 3 ㎡/人
市 立 公 園 5 6 .2 5
カルチャーパーク、境公園、響が丘中央公園、
双葉水辺公園、鳥ヶ池芝生公園
そ の 他 の 公 園 ・ 広 場 1 8 4 1 9 .0 6
荒川河川公園、双葉スポーツ公園、開発内公
園、チビッ子広場等
小 計 1 8 9 2 5 .3 1
市 民 1 人 当 た り 整 備 量 3 .4 ㎡/人 2 5 .3 1 h a /7 4 ,0 0 0 人=3 .4 2 ㎡/人
合 計 2 0 2 7 0 .6 5
市 民 1 人 当 た り 整 備 量 9 .6 ㎡/人 7 0 .6 5 h a /7 4 ,0 0 0 人=9 .5 5 ㎡/人 表 2 - 4 都市公園等の整備状況
26
(4)緑地制度の適用状況
本市の森林は、全て民有林*21であり、森林面積 3 ,1 4 4 h aの 9 6 .7 %にあたる 3 ,0 4 1 h a が、地域森林計画対象民有林となっています。この地域森林計画対象民有林には、林 地開発許可制度を適用しており、災害の防止や水源の確保、環境の保全を目的として、 「土地の形質の変更を伴う行為」を規制しています。
昇仙峡一帯は、秩父多摩甲斐国立公園の特別保護地区(第1種∼第3種特別地域及び 普通地域)に指定されているほか、茅ヶ岳や曲岳一帯を中心とする森林 9 5 7 h a は、水 源をかん養し、土砂の流出やその他の災害の防備などを目的とする保安林に指定されて います。
また、わが国最古の治水土木遺産である信玄堤周辺では、江戸時代に植えられたと伝 えられるケヤキなどの緑豊かな林が水防林としての役割を果たしています。
農地については、1 ,0 0 8 h a が「農用地区域」に指定されています。
なお、緑化については、甲斐市緑のまちづくり条例で、公共施設及び民間施設の緑化 基準を定めており、この基準に基づく緑化の推進・誘導のほか、生け垣・花壇設置の補 助、緑化記念樹の交付などを実施しています。
適 用 面 積
区 分 緑 地 制 度
市域(h a ) 都市計画区域(h a )
国 立 公 園 3 0 1 .0 0 .0
保 安 林 9 5 7 .0 0 .0
地 域 森 林 計 画 対 象 民 有 林 3 ,0 4 1 .0 4 6 1 .0 地 域 制 緑 地
農 用 地 区 域 1 ,0 0 8 .0 5 4 8 .4
都 市 公 園 4 5 .2 4 5 .2
施 設 緑 地
そ の 他 の 公 共 施 設 緑 地*22 2 5 .9 1 7 .5
区 分 対象施設 緑 化 基 準
公 園
緑地可能面積〔敷地面積−(建築面積+付属施設面積)〕の 5 0 %
以上の緑地があること。
学 校
緑地可能面積〔敷地面積−(建築面積+付属施設面積)〕の 3 0 %
以上の緑地があること。ただし、運動場の敷地については、敷地
面積の 5 % 以上の緑地があること。 公 共 施 設
そ の 他 の
公 共 施 設
緑地可能面積〔敷地面積−(建築面積+付属施設面積)〕の 3 0 %
以上の緑地があること。
敷 地 面 積 が
1 ,0 0 0 ㎡未満
緑地可能面積〔敷地面積−(建築面積+付属施設面積)〕の 1 0 %
以上の緑地があること。 民 間 施 設
敷 地 面 積 が
1 ,0 0 0 ㎡以上
緑地可能面積〔敷地面積−(建築面積+付属施設面積)〕の20 %
以上の緑地があること。
用語の解説
*21 民有林(⇒P115)
表 2 - 5 緑地適用面積
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(5)緑の分布
市内には、次のような巨木・名木、サクラや花の名所、ホタルの生息地などの緑が分 布しています。
図 2 - 2 8 緑の分布図
・ふるさとのみどりの遺産調査報告書
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番号 場所と名称 種 別 周囲の状況 備 考
1 茅ヶ岳恩女沢のクリ 巨木 森林
2 横森家のケヤキ その他 森林
3 上芦沢山の神のヒメコマツ 準巨 森林
4 岡田家のスギとアカマツ 巨木、樹巨 森林
5 上野家のツガ 巨木 宅地
6 如意寺のナシ 名木 耕地 市天然記念物
7 双峰院のトチノキ 巨木 樹林
8 下福沢のナシ 名木 耕地
9 井上家のネズミサシ 名木 樹林 県天然記念物
1 0 井上家のヒノキ 巨木 樹林
1 1 安寺のケヤキ 巨木 耕地
1 2 安寺水源のスギ 巨木 道路
1 3 天狗様のマツ 巨木 樹林
1 4 安寺沢林道のサクラ
1 5 岡田家のスギとクリ 巨木、樹巨 森林
1 6 羅漢寺跡のカキ 名木 樹林 市天然記念物
1 7 昇仙峡白砂山のアカマツ林 巨木 樹林
1 8 羅漢寺のアカマツ 巨木 樹林
1 9 天沢寺のスギ 巨木 樹林
2 0 諏訪大明神のケヤキ 巨木 境内
2 1 普禅院のカヤ 巨木 その他 市天然記念物
2 2 山本家のオニグルミ 巨木 その他 市天然記念物
2 3 敷島総合公園周辺のウメ
2 4 後沢貯水池( 矢木羽湖) のサクラ
2 5 横山本家のケヤキ 巨木 屋敷
2 6 荒川土手沿いのサクラ
2 7 カルチャーパーク周辺のサクラ
2 8 敷島小学校のエノキ 巨木 校庭
2 9 中下条公園のサクラ
3 0 八幡神社のケヤキ 巨木 樹林
3 1 しきしま幼稚園のケヤキ 巨木 その他
3 2 寳珠寺のヒイラギ 名木 境内 市天然記念物
3 3 三井家のケヤキ 巨木 裸地
3 4 中村家の樹木園 種巨、準巨 耕地
3 5 大垈の菜の花畑
3 6
米笠ホタル愛育会のホタル保全活
動場所
3 7 双葉スポーツ公園のサクラ
3 8 箭本家のエノキ 巨木 樹林
3 9 金剛寺のケヤキとダイオウショウ 巨木、種巨 境内、樹林
番号 場所と名称 種 別 周囲の状況 備 考
4 0 岩森の花畑
4 1 光照寺のサクラ
4 2
サ ン ト リ ー 登 美 の 丘 ワ イ ナ
リーのサクラ
4 3 妙善寺のカヤ 準巨 墓地建物 市天然記念物
4 4 船形神社のケヤキ並木 巨木、その他 境内
4 5 諏訪神社のアラカシ 巨木 境内
4 6 双葉庁舎のメタセコイア 種巨 敷地
4 7 輿石家のザクロ 種巨 宅地
4 8 金山神社の社叢
種 巨 、 準 巨 、
その他
境内
4 9 大不栗稲荷のエノキ 巨木、その他 耕地
井上家の楊子梅 名木 宅地 県天然記念物
5 0
井上家のケヤキ 巨木 宅地
5 1 中村家のクスノキ その他 耕地
5 2 竜蔵院のムクロジ 名木 境内 市天然記念物
5 3 赤坂台総合公園のサクラ
5 4
竜 王 赤 坂 ソ フ ト パ ー ク の サ
クラ
5 5 赤坂稲荷神社のサクラ
5 6 慈照寺のサクラ
5 9 西八幡のケヤキ 巨木 宅地
5 8
信 玄 堤 の 巨 木 林 ( ケ ヤ キ 、 エ
ノキなど)
巨 木 、 準 巨 、
樹巨、その他
公園 都市公園
5 9
信 玄 堤 ホ タ ル ゆ め 銀 河 の 会
ホタル保全活動場所
6 0 信玄堤のサクラ
6 1 上八幡のヒイラギ 名木 宅地 市天然記念物
6 2 西八幡のシラカシ 準巨 宅地
6 3 西八幡のトヤマガキ 巨木 宅地
6 4 西八幡のカエデ 名木 宅地 市天然記念物
6 5 篠原のイトヒバ その他 宅地
法久寺のコツブガヤ 名木 草地、宅地 県天然記念物
6 6
法久寺のカシワ 名木 草地、宅地 市天然記念物
6 7 万才諏訪神社のケヤキ 巨木 公園
6 8 玉幡公園からの眺望 関東の富士見 1 0 0 景
6 9 信玄堤からの眺望 関東の富士見 1 0 0 景
7 0 赤坂台総合公園からの眺望 関東の富士見 1 0 0 景
表 2 - 8 巨木・名木等の調査件数と総本数
区分 件数 巨木 準巨木 名木 その他 総本数
計 4 9 本 9 9 本 1 9 本 1 4 本 4 4 0 本 5 7 2 本
注)・巨木は、目通りの幹周りが 3 0 0 cm以上の樹木。
・準巨木は、大きさが巨木に準ずるもので保全する必要のあるもの。
・名木は、巨木や準巨木の大きさに達しないが、天然記念物等に指定され、
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(6)緑の市民活動
①甲斐市花と緑のまちづくり推進協議会
竜王地区では、平成 1 0 年に「竜王町花と緑のまちづくり推進協議会」が発足、花と 緑のまちづくり活動を行ってきました。この活動への評価は高く、やまなし花のまちづ くりコンクールの最優秀賞をはじめ、平成 1 2 年度には、道路愛護における功績を評価 され、当時の建設大臣より表彰を受けました。
この活動を、広く市内全域に展開するため「甲斐市花と緑のまちづくり協議会」とし て継承、植花等の奉仕活動を通じ、花と緑あふれる美しい景観をつくり、市民のみなら ず、訪れる人々にもやすらぎと共感を与えることのできる魅力あるまちづくりを推進す ることを目的に、4 9 団体が花植えや水やりのなどの緑化ボランティアを行っています。
②緑の募金
財団法人山梨県緑化推進機構の「緑の募金」に、市民のみなさんのご協力をいただき、 毎年、家庭募金を行っています。
この募金を活用した「緑の募金事業」として、竜王北小の森再生事業、川辺町サクラ 公園整備事業、宇北桜の里づくり事業などが行われました。
また、竜王北小学校、敷島北小学校、双葉中学校にある緑の少年少女隊への活動や緑 化記念樹の交付にも緑の募金が活用されています。
竜王北小の森再生事業 川辺町サクラ公園整備事業
(1)アンケートの概要
緑の基本計画の策定にあたり、市民の緑に関する意見や要望等を把握するため、アンケー
ト調査を実施しました。調査の実施概要と結果は以下のとおりです。
(2)アンケート結果の概要
アンケート項目 アンケート結果
①今後も甲斐市に住み続けたいか
「住み続けたいと思う」及び「できれば住み続けたい」が
8 9 .2 %を占めています。
②居住地域の緑の環境への満足度
「満足」及び「どちらかといえば満足」が 5 4 .4 %を占め
ており、環境への満足度はやや高い状況となっています。
③居住地の緑環境として良いと思う点
「身近な緑が多い」、「公園などの施設がある」、「景色が良
い」などが高い割合を示しています。
④居住地の緑環境として問題と思う点
「市街地の魅力を高める緑が少ない」、「山林や農地の荒廃
が見られる」、「緑の管理が十分でない」などが高い割合を
示しています。
⑤公園などの利用頻度
身近な小さな公園では「年に数回」又は「利用しない」が
全体の 7 0 .9 %を占めています。
主な公園やスポーツ施設では「年に数回」又は「利用しな
い」が全体の 6 6 .4 %を占めています。
⑥緑化推進事業の取組みへの認知度
市の生け垣、花壇等設置補助事業は、「知っている」と「知
らなかった」がそれぞれ半数ずつとなっています。
⑦花と緑のまちづくり推進協議会の花
壇設置活動の評価
「季節の花が咲いてきれい」との評価が、全体の 6 0 .4 %
を占めています。
⑧今後の緑の形成において重点をおく
こと
「適切な保全や管理を行い山林や農地を再生する」、「緑を
増やしまちの魅力を高める」、「公園などの施設の充実を図
る」などへの意見が高い割合を示しています。
⑨緑化活動への参加意欲について 肯定的な回答が 7 9 .2 %と高い割合を示しています。
⑩どのような緑化活動に関心があるか
「自分の庭やベランダを緑化する」など、身の回りの緑化
活動への関心が高い割合を示しています。
⑪甲斐市の緑で大切にしたいもの
田園の風景、自然豊かな山林、公園の緑、ハナミズキの街
路樹、信玄堤の緑、道路沿いの花、自分の家の緑
○ 実施時期 平成 2 0 年1月
○ アンケート配布数 5 ,0 0 0 票 (うち不達 2 5 票)
○ アンケート回答数 1 ,5 7 4 票 (回答率 3 1 .6 %)
○ 回答者の性別 男性 3 9 .6 %、女性 5 9 .7 %
○ 回答者の居住地 竜王地区 5 3 .5 %、敷島地区 2 5 .8 %、双葉地区 2 0 .3 %
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本市の都市特性や緑の現況、市民の意識などから、緑のまちづくりの課題として次の ような点が挙げられます。
2−4
緑のまちづくりの課題
○ ふるさとの環境の基盤をなす森林や農地の緑の保全・回復については、市民 の参加・協力による適正管理と有効活用を図っていくことが必要です。
○ 少子高齢化社会への移行を踏まえ、市民が活発な地域活動や健康生活を楽し める緑の環境づくりを行っていくことが必要です。
○ 本市を特色づける森林・河川や、緑の存在を市民に発信し、市の魅力を高め る資源として、積極的に保全・活用していくことが必要です。
○ 安全性・快適性の向上につながる、緑を備えた市街地環境の形成を図ってい くことが必要です。